災害が起きた時、コンタクトレンズは使っても大丈夫?
豆知識

日本は災害大国です。
地震はもちろんのこと、諸外国に比べて台風、洪水、土砂災害、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土です。
2025年は例年に比べて台風による被害は少なかったですが、線状降水帯による水害が各地でみられました。
ロシア・カムチャッカ半島で発生した大地震による津波は、警報が出されテレビやSNSで強く避難を呼び掛けられたことから記憶に新しいかもしれません。
今回は、コンタクトレンズユーザーが日頃から気をつけたい防災についてお話したいと思います。
防災グッズの中にコンタクトレンズ、メガネは入っていますか?
災害に備えて、「非常持ち出し袋」や「防災リュック」を用意されているかと思います。
また、出先で災害が発生した場合も想定して、普段使っているバッグや職場のデスクなどに防災セットを入れている方もいるかもしれません。
その中に、予備のコンタクトレンズやメガネは入っていますか?
普段コンタクトレンズやメガネが生活を送る上で不可欠な人にとって、災害時にそれらがなく周りが見えにくい状態で避難したり、避難所で過ごしたりすることは非常に危険です。特に避難時は怪我をする可能性が高くなります。
怪我の重症度に関わらず、災害時は医療機関にかかることがとても困難ですし、水が使えなくなっているとさらに状況が悪化します。
視力が悪い人にとってコンタクトレンズやメガネは、「生きる上で絶対に必要なもの」なのです。
コンタクトレンズとメガネ、どちらがいい?
災害時のコンタクトレンズのストックとしておすすめするのは、ワンデータイプです。
使用後は廃棄するため保存液や洗浄が不要で、個別包装されているので持ち運びも便利です。最低でも1~2週間分はメガネと一緒に防災リュックに入れておきましょう。
ですが、予備のレンズがあってもメガネの使用を推奨します。
被災時のコンタクトレンズの取り扱いは注意が必要だからです。
災害時は断水により、水が自由に使えない場合が多く手も洗えないため、清潔にレンズを取り扱うことが困難です。ハードコンタクトレンズも洗浄に水が必要です。
また、地震などの建物の倒壊が発生する災害の場合、ほこりや粉塵が多くレンズを装用し続けるのに適さない環境になります。
これらが目に入るとゴロゴロ感や痛みによる視界不良につながり、そのまま無理にコンタクトレンズを使用し続けると重篤な眼障害を引き起こす可能性があります。
特に問題なく避難所に辿り着けたとしても、避難所生活が長くなりコンタクトレンズの備蓄が尽きてしまった時、メガネがないと生活そのものが非常に不便になります。
そのため、普段コンタクトレンズしか使わないという方でも、被災した時のことも考えてメガネを作っておきましょう。
災害時のコンタクトレンズの購入について
災害後、避難所から家に戻ったり、少しずつ日常を取り戻してきたりしたとしても、しばらくは流通が安定せず、いつものようにコンタクトレンズやメガネを購入することが困難な状況になるかもしれません。
これは被災地域以外の方にも影響があります。
ですので、近い将来災害発生が予見されていない地域でも気を抜かず、防災グッズと一緒に予備のコンタクトレンズとメガネを用意しておきましょう。
また、備蓄食品に賞味期限があるように、コンタクトレンズにも使用期限があります。
パッケージ、レンズが入っている容器のラベルに「EXP」と印字されている年月が使用期限になります。
防災グッズの中身は3ヶ月に1度の点検が推奨されています。その際に併せてコンタクトレンズの使用期限も確認して、期限が近いものから普段使いに回して新しいものをストックしましょう。
※2026年度より上記の表記に変更予定
まとめ
災害は突然起きます。
ご自身、ご家族の命を守るための行動をすぐに取れるよう準備しておきましょう。