結膜炎と角膜炎の違いは?症状と対策を解説

目の健康

結膜炎と角膜炎の違いは?症状と対策を解説

「目がかゆい」「目が痛い」など、目に関するトラブルはさまざま。そんなトラブルの原因としてよく耳にするのが「結膜炎」と「角膜炎」ですが、みなさんはその違いを理解していますか?

そもそも結膜炎とは?

一般的に「結膜炎」とは、ウィルスによる感染性や、アレルギーなどによって結膜に炎症を起こし、目が充血した状態になる症状のことです。
結膜は眼球が自由に動かせるように瞼と眼球の間を繋いでいる膜で、形が袋状のため細菌などの異物が入って炎症を起こしやすくなっています。症状は自然に治ることもあれば、後遺症として視力の低下を引き起こすこともあります。
また、目の充血が無くとも結膜炎と診断されるケースもあります。「目の痒みや異物感」「目の霞みや瞼の腫れ」「目ヤニが多く出る」「結膜の腫れによりコンタクトレンズがずれやすくなる」などの症状が見られたら、注意が必要。無理をせず眼科に行くことがベストです。

結膜炎の治療と感染予防

結膜炎の治療は目薬と内服薬で行いますが、必ず医師の指導の元に行いましょう。
中途半端な治療は視力の低下などの後遺症を引き起こす原因となります。目の腫れが引いたからといって安易に服薬を中止しないことも大切です。
また結膜炎の種類によっては感染するものもあるため、タオルや使用中の目薬を使い回すことは避けましょう。目に触れた手は必ず手洗いや消毒をし、お風呂も最後に入るようにしてください。水道の蛇口などから感染するケースもあります。
結膜炎はうつりやすく、かかりやすい病気ですが、早期に眼科に行き、適切な治療を行えばすぐに治る病気でもあります。目に違和感を覚えた時は、早めに病院へ行きましょう。

目が傷つく「角膜炎」

角膜についた傷から細菌が入り込み、炎症をおこすのが「角膜炎」です。
原因としては、異物の混入による角膜の傷つきが考えられます。角膜に傷がついてしまうと、細菌などの病原体に感染しやすい状態になってしまっているので、早期に眼科に行って診断を受ける必要があります。
主な角膜炎の種類と、それぞれの原因や対策をご紹介します。

細菌性角膜炎

角膜が傷つき、細菌が混入する「細菌性角膜炎」。コンタクトレンズの装用によって角膜に傷がつくケースが近年増えています。コンタクトレンズ使用者の方は、正しい使用方法を守って安全・清潔に使用する必要があります。

真菌性角膜炎

真菌という聞きなれない言葉ですが「カビ」を意味します。そのカビが角膜に入り込み炎症をおこすのが「真菌性角膜炎」です。原因として、ソフトコンタクトレンズの連続装用や、植物などによる外傷が考えられます。「細菌性角膜炎」よりも症状が出るまでに時間がかかるのが特徴とされています。

アカントアメーバ角膜炎

角膜の感染症の中で最も重症にあたるのが「アカントアメーバ角膜炎」です。アカントアメーバは目に見えない微生物で主に池や沼に生息していますが、水道水の中にも生息しています。
「アカントアメーバ角膜炎」はアカントアメーバが角膜に混入することで発症し、激しい痛みをともなうのが特徴。水道水でコンタクトレンズをすすぐのはもちろん、洗顔の際にも目に水が入らないよう気を付けましょう。

角膜ヘルペス

重度であれば視力の低下が症状として現れるのが「角膜ヘルペス」。こちらは、ヘルペスウイルスが感染することによっておこる炎症です。
恐いのは、知らない間に感染しているケースが多いということ。感染時には症状は現れませんが、ストレスや体調不良、熱発、気温の低下などが引き金となって目覚め、角膜の表面に出てくることによって「角膜ヘルペス」が発症します。また、再発をおこしやすいことも特徴の一つです。

まとめ

結膜炎と角膜炎、どちらの疾患も症状が現れたらすぐに治療が必要です。「もしかして」と思ったら、すぐに眼科に行って治療を受けましょう。後回しにすると取り返しのつかないことになってしまいます。