ドライアイの原因は?予防方法や対策をご紹介

目の健康

ドライアイの原因は?予防方法や対策をご紹介

コンタクトレンズを使っているとよく耳にする「ドライアイ」。ドライアイとは、涙の量や質が変化し「目が乾く」「目が充血する」「目がかゆくなる」など不快な症状が現れる目の疾患です。

ドライアイの原因

ドライアイには、涙が止まらなくなる、目の乾き、目の充血、疲れ目、目が腫れぼったい、目がゴロゴロする、テレビやパソコンの画面を長く見ていることができないなどの症状があります。
ドライアイの主な原因は「空気の乾燥」と「瞬きの回数の減少」です。空気が乾燥する秋や冬になりやすく、また瞬きが少なければ当然目が乾きやすくなります。
では、どんなときに「空気の乾燥」と「瞬きの回数の減少」が起こるのでしょうか?ドライアイ対策には、原因をひとつひとつ深堀りしていくことが重要です。

室内の乾燥

コンタクトレンズユーザーなら誰もが避けたいのが乾燥です。秋冬で空気が乾燥していると、ちょっと風が吹いただけで目に違和感を感じるという方もいるでしょう。
屋外だけでなくオフィスや電車など、暖房がつきっぱなしの室内も乾燥している環境です。暖房により室内の温度が上がると、湿度は相対的に下がっていきます。同時に目の水分も奪われてしまうため、暖房のついた部屋はドライアイになりやすい環境といえます。

デジタル機器の長時間の使用

瞬きの回数が減るシーンとして、デジタル機器を長時間使い続けたときが挙げられます。「仕事に集中していて気づいたらパソコンの画面を凝視していた」「ゲームに夢中になって顔をぐっと近づけてプレーしていた」というときには、無意識に瞬きの回数が減る傾向にあります。瞬きの回数が減ると目が空気に触れる時間が長くなるため、ドライアイになりやすいといえるでしょう。

夜ふかし

ドライアイの原因は、空気の乾燥や瞬きの回数の減少だけではありません。
睡眠不足や過労、ストレスなど、体のコンディションがくずれているときは、涙の分泌量が減る場合があります。特に、睡眠不足はまぶたを閉じて目をケアする時間が減るため、ドライアイになりやすくすると考えられています。
パソコンやスマートフォンを長時間使用すること自体も目にとって負担になりますが、それによって睡眠時間が削られた場合には、ドライアイへの道がさらに進んでしまうのです。

お酒の飲みすぎ(遠因)

「お酒を飲むと目が乾く」という経験をしたことはありますか?
アルコールには利尿作用があり、50gのアルコール摂取で600〜1,000mlの利尿効果があると推定されています。そのうえ、アルコールによる利尿は、摂取したアルコール飲料の水分が排泄されるのではなく「血液中の水分」と「体液の水分」が体から出ていってしまいます。つまり、飲めば飲むほど体から水分が抜けていき、目の乾燥にもつながるのです。
また、ドライアイの原因のひとつにビタミンB1、B2、B12群の欠如があります。
お酒を飲むと、アルコールを代謝するためにビタミンB群が欠如しがちに。「お酒を飲むと目が乾く」ということは、ドライアイの直接的な原因ではありませんが、少なからず影響があるといえます。

手軽にできるドライアイの予防&対策方法

ドライアイを予防したい方、ドライアイのような症状が出ている方に試していただきたい予防&対策方法をご紹介します。

瞬きをする

ドライアイを予防するために、まず意識していただきたいのは「瞬き」です。瞬きをすることで水分の蒸発スピードを抑えることができ、角膜が刺激され涙腺から涙の分泌が促されます。乾燥した室内にいるときも、パソコンやスマートフォンを長時間使用する際にも、ぜひ瞬きを意識してみてください。

目薬をこまめにさす

目の乾燥が気になったら、こまめに目薬をさしましょう。
涙の成分は油層、水層、ムチン層の三層構造になっており、油層は水分の蒸発を抑え、水層には水分の他に栄養分も含まれています。さらにムチン層は涙と角膜を結びつけ、潤いを保持する働きがあります。
目薬の成分は涙に近いものが配合されており、目薬を点眼する事によって涙と同じような効果が得られます。さらにさし心地をよくする成分などが加わり、ドライアイの予防、治療に効果的だといえるのです。

コンタクトレンズの種類を見直す

コンタクトレンズは素材によって大きく性質が変わります。数値が低いほうが乾きにくいとされている「含水率」に注目して、コンタクトレンズの種類を見直してみてはいかがでしょうか。
たとえば高含水コンタクトレンズは、レンズの水分が蒸発すると涙を吸収してしまうという特徴が。レンズ内に水分を多く含むため装用感は良いのですが、ドライアイの方にとっては長時間の使用に適しません。
ドライアイの方がコンタクトレンズを使用する際は、眼科医と相談しながら自分に合った素材やメーカーを探しましょう。

風邪のときはコンタクトレンズの使用を避ける

風邪のときはコンタクトレンズの使用は避けた方が良いでしょう。
風邪薬には症状を抑えるための成分が配合されています。たとえば、鼻水を止める成分が調合された風邪薬を服用すると、その作用によって涙の分泌が抑えられてしまうことも。「涙の分泌が減る=ドライアイになりやすい状態」なので、コンタクトレンズの使用はあまり望ましくありません。
これはすべての風邪薬に当てはまるわけではありません。気になる方は処方箋をチェックしてみてください。

ドライアイを防ぐため、こまめに意識すること

ドライアイを防ぐには、前述の予防&対策方法意外にも、生活の中でのささいな行動にも気をつけることが大切です。

見下ろすように画面を見る

パソコンやテレビのモニター画面は、上から見下ろすように。見下ろすことで、涙を分泌する瞬きがしやすくなります。

画面やモニターの輝度を調整する

仕事で長時間パソコンに向かうことが多い方は、画面の明るさを抑えて目の負担を減らしましょう。

照明の位置を工夫する

デスクライトの光が直接目に入らない位置を選ぶだけで、目の負担は少なくなります。

掃除をする

空気中の塵やほこりは、目に入ると涙を汚し、場合によっては涙の出口をふさぐことも。クリーンな環境作りを心がけましょう。

アイラインを内側に引かない

女性の場合、アイラインの化粧にも注意が必要です。インナーラインを引くと涙の出口をふさいでしまいます。

ストレスをためない

涙の分泌量は緊張すると減少するといわれます。集中した後には、リラックスしてください。

まとめ

ドライアイはれっきとした病気です。
ドライアイに似たような目の病気も少なくないため、気になったら専門医へ。自己判断はせず、診察や検査を受けるようにしましょう。