人間も動物も!世界のコンタクトレンズ事情

豆知識

人間も動物も!世界のコンタクトレンズ事情

日本では身近な存在となったコンタクトレンズですが、世界の国々ではどのように使われているのかリサーチしてみました。
また、目が悪くなった動物のコンタクトレンズ事情もご紹介。動物たちのものの見え方には意外な事実がありました。

世界のコンタクトレンズ事情

日本でのコンタクトレンズ使用者の平均年齢は約30歳、女性の比率が69%というデータがあります。こちらは世界の利用者のデータと比べても、平均的だといえます。
国別データで1番平均年齢が高い国はイギリスの36.7歳、平均年齢が低い国が韓国の24.7歳。韓国は美容意識の高い国として有名で、使用平均年齢が低いことに関係しているかもしれません。
女性比率が8割を超えている国は、発表されている国の中では83%の台湾だけ。逆に女性の比率が58%ともっとも低いのがペルーでした。
こうして各国のデータを見ていくと千差万別、お国柄があらわれているようです。近い将来、日本でもコンタクトレンズの普及がもっと進めば使用平均年齢も低くなっていくかもしれません。

ハードコンタクトレンズの普及率はバラバラ

コンタクトレンズは大きく分けて、ハードタイプとソフトタイプの2種類に分けられます。
現在、日本ではソフトコンタクトレンズが主流。ハードコンタクトの処方割合は20%と低いように思えますが、世界的平均の9%を大きく上回っています。
たとえば、オーストラリア、アイスランド、リトアニア、ルーマニア、台湾では、ハードコンタクトレンズの処方割合は0%に近いのです。
ちなみに近年新たに注目を集める「シリコーンハイドロゲル」というコンタクトレンズの処方割合は、日本は26%と低い数値でした。

コンタクトレンズの交換サイクルもさまざま

国別コンタクトレンズの交換サイクルをみると、国民性の違いが数字に大きく影響しています。
まず、世界的な普及割合は1日交換タイプ(30%)、1〜2週間使い捨て(18%)、1ヶ月交換(44%)、3〜6ヶ月交換(4%)、1年交換(4%)に対して、日本の普及割合は、1日交換(49%)、2週間交換(46%)、1年交換(2%)と、1日交換タイプと2週間交換タイプが多い結果に。
アメリカでは1ヶ月交換タイプの割合が多いのですが、デンマークや香港では1日使い捨てコンタクトレンズの割合が高くなっています。アジア、欧米などでの差はなく、あくまで国単位で数字が異なっていますので、国民性の違いが数字に直結しているようです。

動物のコンタクトレンズ事情

お次は、人間の枠を飛び越えて「動物」の視力のお話。
鳥類は人間より視力が良いとされ、特にハヤブサ、タカは優秀で人間の数倍の視力があり、空から地上の獲物を一直線に捕らえることができます。自身が高速で移動するため動態視力が優れており、空中からでも地上の獲物を捕らえられるというわけです。
人間と同等の視力を持つ動物は、猿、ライオン、虎、馬、鹿など。ペットとして飼われることが多い犬、猫は人間よりも視力が劣ります。
人間が赤・青・緑の3色の光を感受するのに対して、犬は赤・緑の色を認識できず、人間と色の見え方が異なります。視力も0.2~0.3と弱く、3m以内のものしかハッキリと見えないそうです。猫の視力も人間の10分の1程度しかなく、6m以内のものがハッキリ見える程度。犬や猫から見るとわたしたちの顔はぼやけて見えているかもしれません。

動物の視野の広さは人間以上

人間の視野は180度ほど。両腕を広げてみると自分の視野を確認できます。動物は、人間よりずっと広い視野を持ちます。
犬の視野は220~290度、猫の視野は約200度と幅広く、危険を察知する能力に長けています。なにより猫は「夜目」という他の動物にはない抜群の能力を持っています。
犬は動物の中でもかなり広い視野を持っていますが、そんな犬の視野を上回るのが馬です。
馬はパノラマビジョンのように約360度の視野を持っているといわれています。よく「馬の後ろに立つと蹴られる」と言いますが、馬は気配で察知しているわけではなく、ちゃんと真後ろまで見て攻撃をしているとのこと。広い草原で外敵から身を守るために、広い視野を持つようになったのでしょう。
ほぼ360度の視野を誇る馬ですが、目と目が離れているので、中央の部分がちょうど死角になってしまうそうです。馬が歩きながら下を向くのは、足元を確認しながら歩いているからだと考えられています。

動物用のコンタクトレンズがある?

実は、動物用のコンタクトレンズもありますが視力矯正用ではなく、角膜などの病気を患ってしまった場合に保護する目的のもの。治療中の角膜を保護し、眼病の悪化を防いでくれるそうです。特に犬などは高齢になると「白内障」という病気にかかりやすくなりますが、コンタクトレンズによる治療が有効的だといわれています。
現在も動物用のコンタクトレンズ開発は盛んにおこなわれており、近い将来、動物用視力矯正コンタクトレンズが発売されるかもしれません。

まとめ

世界のコンタクトレンズ事情と、動物の視力について、新しい発見はありましたか。
普段当たり前のようにモノを見たり、コンタクトレンズを使ったりしていますが、視野を広げて考えてみるのも面白いですよね。

※数値は記事出稿当時のデータです