コンタクトレンズを通販で買う前に確認すべきこと
はじめてコンタクトレンズを利用する方
近年は、コンタクトレンズをインターネットの通販サイトで購入している方も多いです。通販サイトでの購入には大きなメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
今回は、通販サイトでの購入を検討している方に向けて、事前に確認してほしいポイントを解説します。
【購入前の注意事項】
コンタクトレンズは高度管理医療機器です。使い方のルールをしっかり守らなければ、深刻な眼障害などのトラブルにつながります。コンタクトレンズを購入する際には、必ず眼科を受診し、医師の診断のもとでご使用ください。
コンタクトレンズを通販で購入するメリット
通販サイトで購入するメリットは、なんといってもその「手軽さ」ではないでしょうか。パソコンやスマートフォンでいつでもどこでも手軽に購入できるなど、実店舗で買うよりもスムーズな仕組みが整っています。
また、コンタクトレンズは利用者の日常になくてはならない「生活必需品」です。通販サイトの定期購入やまとめ買いなどのサービスも、買い忘れを防止できるメリットとなります。
実店舗を構えていないことで人件費や諸経費が節約でき、それにより実店舗での価格より安く手に入る場合もあります。実店舗で購入しても通販で購入しても商品自体は同じもので、品質や安全性は変わらないため、お得感があります。
コンタクトレンズが通販で買える理由
コンタクトレンズは医療上では「高度管理医療機器」。不具合での人体に与える影響が最も大きいとされている医療機器に該当する製品にもかかわらず、どうして通販サイトで買えるのか。その理由には、日本の保険制度が関係しています。
日本の保険制度では毎月一定の保険料を支払えば、医療費の一部のみを支払うだけでよいことになっています。医療の中には保険が適用されず、医療費が高額になるものもありますが、コンタクトレンズも保険適用外。どのような購入方法でも、購入費用は全額負担となります。
保険は「治療」を目的とした医療機器に適用されます。コンタクトレンズは装用することで視力が矯正されますが、根本的な視力回復にはなりません。コンタクトレンズに保険が適用されないのは、使用目的が「治療」ではなく「矯正」と判断されるためなのです。
コンタクトレンズは保険適用外なので、購入する際に販売者に保険証を提示する必要がないため、実店舗を持たない通販サイトでも購入できるのです。
ちなみに、初めてコンタクトレンズを購入する際の検査や定期検査には保険が適用されますので、安心して検査を受けてください。
通販を利用する前に確認すること
コンタクトレンズを通販サイトで購入する方が増えるにつれて、購入後のトラブルも報告されています。手軽に買えるからといって、コンタクトレンズを使うということのリスクが無くなったというわけではありません。
「高度管理医療機器等販売業」の認可は受けている?
「高度管理医療機器」であるコンタクトレンズを販売するには「高度管理医療機器等販売業」という都道府県の認可が必要となります。
しかし、コンタクトレンズ販売の通販や店舗の中には、この販売の認可を取らずに海外の安価な製品を販売しているケースがあるのです。そのことを知らずに、劣悪な性能のコンタクトレンズを購入してしまい、角膜に感染症が発生したという被害も報告されています。
コンタクトレンズの通販サイトを利用する際には、「おしゃれだから」「安いから」といった理由で選ぶ前に、「高度管理医療機器等販売業」の認可を受けているかを確認しましょう。
コンタクトレンズの処方箋は持っている?
初めてコンタクトレンズを購入する際には眼科での検査が必須となります。医師にコンタクトレンズ購入用の処方箋を書いてもらい、その内容で発注するとよいでしょう。
また、購入後も定期的に医師の診察を受け、検査してもらうことが大切です。コンタクトレンズの使用で違和感や問題があれば、すぐに眼科医に相談しましょう。
まとめ
保険証の提示なしに手に入るコンタクトレンズですが、通販で購入する際には必ず眼科で検査をおこなってください。目の健康と適正な度数を確認してから購入ボタンを押しましょう。
購入後も、定期的な眼科検査を受けることを忘れずに。使用方法を守らなかったり、目の調子が悪いまま使い続けたりするとトラブルが発生する可能性があります。
コンタクトレンズは交換できますが、大事な「目」は交換できません。ご自身でのチェックとケアもしっかりとおこなってください。